ポリカーボネートの加工方法

ポリカーボネートの加工

面取り

ポリカーボネートの端面はノコギリでカットした鋭利な形状となっております。端部を手で触れるような用途にご使用の場合は、糸面取りを行ってからご使用下さい。

糸面取り

アクリルやポリカーボネイト材の角は尖っているので、そのまま使用すると手を怪我したり大変危険です。糸面取りを行ってからご使用下さい。
プラスチック用カッターの刃の裏やスクレーパーの刃の側角を使用して、材料の角に45度に当てて端から端まで一気にこすります。
「キーッ」と音がするように当てながらこすると、角が取れます。

接着

素材を溶かして接着する溶剤接着は、強度の安定性、仕上がり等の関係上、お薦めできません。

曲げ加工

板を棒ヒーターなどで加熱して成型(曲げ)するのは不向きです。サッシのような溝にはめながら、曲面を出す工法を推奨します。
曲げRの最大は板の厚さ × 180倍(屋内は100倍)以上になります。

印刷・塗装 カッティングシート

方法 インキ・塗料名 シンナー メーカー名
印刷 スクリーン印刷 SG-240 T-472 (株)セイコーアドバンス
塗装 スプレー手塗り レクラック#72MM No.725 藤倉化成(株)
PC-500 専用シンナー 長島特殊塗料(株)
  • クラックや曇りが発生するため、上記インキしか使用できません。
  • カッティングシート貼り付けは気泡が入り適しません。

伸縮性(取付時注意)

  • 温度変化で長さ1mに付き10℃変化すると約0.8~2mm伸縮します。取り付けの際にはクリアランス(隙間)をみることが必要です。
  • 長さ1mに付き3.5mmのクリアランス(伸び縮みを考慮した隙間)が必要です。
  • 詳しくはポリカエース技術資料(PDF)(メーカーサイト)をご覧下さい。

ボルト固定

  • ボルト固定の場合は以下表のピッチ(固定穴の間隔)にして下さい。
  • ボルトの穴寸法は夏冬の伸縮を考慮して、ボルト軸径に対し2~4mmを加えた径として下さい。
  • ボルト穴の位置は、板のフチから「穴径の2.5倍」以上内側にして下さい。

固定穴の間隔

板厚が3.0mm以下 ピッチは10~20cm
板厚が3.0mm以上 ピッチは20~30cm
押さえ板による固定 ピッチは30~50cm

シーリング

ポリカーボネートはシリコン系アルコールタイプを使用します。アルコールタイプ以外を使用するとクラックが発生する恐れがあります。

推奨シリコン系アルコールタイプのシーリング材

品名 メーカー
トスシール 380 GE東芝シリコーン(株)
レクラック #72MM 信越化学工業(株)
トーレシリコンSE960 東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)

屋根に使用

必ず勾配を付けて施工して下さい。水平に施工すると板がたわむことがあります。必ず耐候グレードをご使用下さい。片面耐候の板は、より多く直射日光の当たる面を耐候面として下さい。

屋外に面す建造物での使用

屋外(ベランダ)や屋外に面す窓などに使用する場合は、建築基準法で地域・用途・場所によって定められた板の厚さを使用する必要があります。ご購入前に必ずお問合せ下さい。必ず耐候グレードをご使用下さい。片面耐候の板は、より多く直射日光の当たる面を耐候面として下さい。

ツインカーボ施工の注意

  • 通常、四方向を枠に収めた施工を標準としています。板の周囲に多少のヒビやバリがある場合がありますのでご了承下さい。
  • 設置の前に板の空洞の中に切りくずなどのゴミが入っている場合は、エアーダスターやホースの水を勢い良く掛けて除去してから設置して下さい。
  • 屋外使用の場合は印刷のある養生フィルムが貼ってある面を太陽に向けて施工して下さい。
  • 外装又は水回りにご使用の際、リブ方向(筋目)が地面に対して垂直になるように施工して下さい。(図1)
  • 結露水を排出するため、サッシには水抜き穴を開けて下さい。
  • ホコリや水が入るので、両端部には市販のアルミテープ・ブチルテープを貼ることをお勧めします。
図1