アクリ屋DIY

ポリカーボネート板を接着してみました

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皆様こんにちは。
アクリ屋ブログDIY実験室担当です。
10月も最終週になりましたが、毎日いかがお過ごしでしょうか。

今回の実験室はポリカーボネート板の接着です。
アクリル専用の接着剤は溶剤接着剤と言ってアクリル自体を溶かしてアクリル同士を張り合わせる接着剤です。
上手に接着すれば接着面がとても綺麗ですし、また強度も充分に得ることができます。

では、一般的に接着に向かないと言われているポリカーボネートの場合はどうなるのか?

溶剤接着剤であるアクリサンデー 接着剤と広範囲の素材を接着できる化学反応系の接着剤ボンドウルトラ多用途SUの2種類でポリカーボネートの端面接着を試してみました。
アクリサンデー接着剤は「アクリル樹脂・ポリカーボネート樹脂・ポリスチレン樹脂に適用」とメーカーが謳っていますが、果たしてどのような結果になるでしょう。
まず参考までにアクリサンデー接着剤を使用する際の接着方法はこちらをご覧下さい。
ポリカーボネートの場合にも基本的にはアクリル板と同様でセロハンテープで仮止めをして接着します。
ボンドウルトラ多用途SUの接着には、ヘラ等を使用すると綺麗に接着できます。接着剤がはみ出してしまわないように量を調節して接着しましょう。

それでは早速アクリサンデー接着剤の場合をご紹介。
(ポリカーボネート板5mm厚の端面を細目仕上げにした場合)
091026-1.jpg
端面が細目仕上げの為に磨き仕上げの場合と比べると気泡が混入しやすくなりますが、それでも特に問題なく溶剤は流れているようですし透明度もあるようです。

24時間程放置して思いっきり力をかけてみました。すると・・・
かなり強力に接着されていて、剥がれる様子はありません。

アクリル板同士の接着のように強度実験等のデータが出ている訳ではないのでどこまで耐えられるのか正確にお伝えすることはできませんが、それでもかなり強力に接着されているようです。

もちろん脚で勢いよく踏みつけたら割れますが・・・まぁ、それはアクリルでも同じですので。

それから、2mm・3mmの板でも実験してみたのですが、こちらもかなり強力に接着されています。
2mmに至っては接着部分が剥がれるより前に板が割れてしまいそうです。

個人的には一般的な用途であれば充分有効ではないかと思います。

「ポリカーボネートは接着出来ない」とよく言われますが、実際には接着できる場合もありますので、色々と試しながら接着してみて下さい。

次にボンドウルトラ多用途SUの場合。
(アクリサンデー接着剤と同条件にて接着)
091013-3.jpg
多少接着剤がはみ出てしまいましたが、見た目的には特に問題なく接着されているように見えます。
こちらも丸一日放置して、強度を試してみました。その結果・・・
091013-4.jpg
こちらは簡単に剥がれてしまいました。

ほとんど力を入れなくても取れてしまいましたので、今回の実験条件にはウルトラ多用途SUは適さないようです。
ただ、接着面を見る限り板表面への食い付きは良いみたいですので、広い面で接着する場合にはもしかしたらうまく行きそうな気がします。
溶剤接着剤で面接着をするよりも、見た目は確実に綺麗になりそうです。
今後の実験予定リストに追加ですね。

いかがでしたでしょうか。
ポリカーボネートの接着をお考えの方の参考になれば幸いです。

ただし、今回の簡単な実験では溶剤接着剤で無事に接着することができましたが、一般的には板メーカーはポリカーボネートの固定にはボルト等を使用する事をお勧めしています。

また強度等は保障出来ませんので、実際に試される方は自己責任にてお願い致します。

今回のDIY実験室はここまで。

それでは今週も皆様にとって最高の1週間になりますように。
(2009/10/13にポリカーボネートの接着実験記事を一度ご紹介致しました。その際には溶剤接着剤では接着できなかったとお伝えしましたが、再度実験をした結果、溶剤接着剤では先程ご紹介したように接着することができました。その時の記事を読んで下さった方もいらっしゃるかと思いますので、この場を借りてお詫び致します。)

■今回の実験工具
製品:アクリサンデー接着剤
価格:¥645(税込)
製品の詳細ページはこちら

■今回の実験工具
製品:ボンドウルトラ多用途SU